不快感の少ない歯型取り
従来の歯型取りの方法では、粘土のような印象材を噛んで数分待つ必要がありました。これにより、誤飲のリスクや違和感、不快感が生じ、患者様に大きな負担をかけていました。当院で導入しているiTero element(口腔内スキャナー)は、小型のスキャナーでお口の中を軽くなぞるだけで、精密なデジタルデータを取得できます。これにより、誤飲のリスクや不快感がなく、快適に歯型を取ることができます。
iTero element（口腔内スキャナー）のメリット
嘔吐反射が起こりにくい
従来の印象材を噛んで行う歯型の取得方法では、においや味によって嘔吐反射が起こることがありました。しかし、iTeroはスキャナーを口腔内に当てるだけでデータを取得するため、嘔吐反射が起こりにくくなります。これにより、痛みや不快感を感じることなく、快適に歯型を取ることができます。
マウスピースの作製がスピーディー
iTeroで取得したデータはクラウド上に保存され、アメリカのアライン・テクノロジー社へインターネット経由で送信できます。これにより、従来の方法と比較してマウスピースの作製が迅速に行われ、歯科医院に届くまでの時間が大幅に短縮されます。例えば、従来の方法では数週間かかることが多いですが、iTeroを使用することで数日から1週間程度で済むことがあります。
治療のゴールを確認できる
iTeroで取得したデータを用いて、治療後の歯並びのシミュレーションが可能です。これにより、現在の状態と治療後の予測を視覚的に確認できるため、患者様のモチベーションが向上します。また、治療の進捗を具体的にイメージできるため、矯正治療を受けるかどうかの判断が容易になります。
歯のすり減りや咬み合わせの不調を確認できる
iTeroで取得したデータは保存されるため、前回のデータと比較して、歯のすり減りや咬み合わせの不調を早期に発見できます。3Dデータを使用することで、より正確な診断が可能となり、適切な治療計画の立案に役立ちます。
iTero element（口腔内スキャナー）による矯正治療のシミュレーション
矯正治療は、通常2年ほどの期間をかけて少しずつ歯を動かしていくため、最終的な結果をイメージすることが難しい場合があります。「高額な費用をかけて治療を行うのに、満足のいく結果にならなかったらどうしよう」「矯正治療で本当に口元のコンプレックスが解消されるのか」という不安から、治療に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。iTeroを使用すると、治療前にお口の中をスキャンして3Dデータを取得し、矯正治療終了後の歯並びをリアルな3D画像で確認することができます。スキャンしたデータを基に、「出っ歯をもう少し引っ込めたい」「この部分の見た目をもっと美しくしたい」「できるだけ歯を抜かずに治療したい」といった具体的な要望をシミュレーションに反映させることが可能です。これにより、患者様は治療後の自分の歯並びを具体的にイメージでき、治療に対する不安が軽減されるとともに、治療へのモチベーションも向上します。